かみむら耳鼻咽喉科では、鹿児島市・薩摩川内市を中心に耳鼻咽喉科、アレルギー科の日帰り手術に力を入れております。最寄り駅は、JR『鹿児島中央駅』から直通の『川内駅』です。

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2016年 春花粉測定の結果報告

寺山 ここ薩摩川内市は、鹿児島市の北西約30㎞の位置にあります。市街地は一級河川の川内川の流域に広がる平地で、周囲は山地に囲まれ、川内川河口は東シナ海に注いでおります。鹿児島市の“ここは南国!”といった気候と比べると少し異なります。特に冬の違いは明らかで、鹿児島市が晴れていても、こちらは曇りや雨といったようなことがよくあります。また朝霧が発生することが多く(特に冬場)日照時間に影響します。鹿児島県の花粉測定地点は、鹿児島市・伊佐市・鹿屋市の3か所(環境省花粉観測システム:愛称はなこさん)で、ここ薩摩川内市のデータがありませんでした。

 花粉の飛散の測定法は大きく分類すると2つあります。①自動花粉センサーによる測定法と、日本で標準的な測定方法となっている②ダーラム法という測定法です。標準的な花粉飛散数の測定はダーラム法ですが、環境省の環境省花粉観測システム(はなこさん)は自動花粉センサーによる測定を行い、その情報をネットに流しています http://kafun.taiki.go.jp/ 。民間ではウェザーニュース社が行っている花粉情報サービスがありますが、この登録をするにも、前年秋の手続きと花粉観測器ポールンロボの設置など準備期間が必要です。https://weathernews.jp/smart/pollen_entry_2016/

 花粉シーズンが近づくたびに、「今回こそは」と気合いはあるものの実行にうつせず、毎年これを逃しておりました。今年も1月になり、春花粉のことをハッと思い出しましたが、「時すでにおそし」でした。今年2月になり花粉シーズンが近づくと、花粉症について地元のテレビ局からの電話問い合わせや、全国版では報道ステーションのお天気?担当者からの電話での「鹿児島での花粉症状況」のインタビューが続けてあり、今年はどうしたものか?と不思議に思っておりました。かみむら耳鼻咽喉科ホームページの院長コラムに花粉のことを書いたことがあったので、「これを見てくれたのかな・・・、ホームページもヘタなことは書けないな・・・」などと自分勝手に思っておりました。この電話のあった数日後、今度はメールで「花粉測定をしてくれないか」とのお問い合わせがありました。メールの送り先は、ウェザーサービス社 http://www.otenki.co.jp/ からで、「環境省の花粉データご提供お願いの件」とのタイトルでした。「ここ薩摩川内の花粉データを知る絶好のチャンス!」と即座に判断し、早速手続きを行いました。さすがメールでのやり取りですのでスピード感が違います。早々に測定キット(ダーラム法)が届き、翌日(2/16)から、かみむら耳鼻咽喉科屋上での測定を開始しました。

ダーラム法とは

 ダーラム型花粉捕集器は、アメリカのダーラム(Durham)が1946年に考案したもので、 アメリカで標準化され、国際的にも標準花粉捕集装置として広く使われております。なおアメリカにも当然花粉症はありまが、日本でのスギ花粉症ではなく、草・雑草の花粉がメジャーで「Hey Fever(干し草熱)」と呼ばれております。

ダーラム1ダーラム2ダーラム型花粉捕集器は、2枚の直径23cmのステンレス板の間に、高さ9cmの支柱を立てて固定し、中央にスライドグラスホルダーを設けたものです。これをクリップで固定します。表面に白色ワセリンが塗布されたスライドグラスを24時間放置して、毎日決まった時間に取り替える捕集方法です。 このスライドグラスに着いた花粉を染色し、光学顕微鏡で観察します。スライドグラスの2平方センチメートルの花粉数を計測して、その平均1平方センチメートルあたりの花粉数を1日のその花粉数とします。一連の作業は、とても専門的で、技術と忍耐のいる仕事です。これはとても自分1人では出来ませんので、私が行うのは、①プレパラートを設置、②翌朝プレパラートの取り換えと回収、③数日まとめてウェザーサービス社へ郵送することの3点です。後日、結果がメールで報告され、データとなります。これなら簡単ですが、毎日となるとさすがに大変でした。晴れた日は良いのですが、雨の日や風の日など悪天候の日、お休みの日?は、チョッと苦痛です。今回は、2月16日から5月2日まで測定しました。

 ♦ 測定結果は以下の通りです。薩摩川内市のデータは、おそらく今回が世界!?初公開ですよ。

花粉グラフ

 ◊ 飛散開始日スギ:2月21日・ヒノキ:3月21日

 ◊ 飛散終了時期;4月20日

 ◊ 最大飛散日;スギ:3月5日(78.8個/㎠/日)・ヒノキ:4月5日(11.4個/㎠/日)

 ◊ 総飛散数(611.4個);スギ:529.6個・ヒノキ:81.8個

*飛散開始日:1月1日より初めて連続2日以上1個/c㎡観測された最初の日
 飛散終了時期:飛散終了時期に3日間連続して0個が続いた最初の日の前日

 花粉飛散ランク日数統計結果

 ◊ (結果)少ない:45日、やや多い:14日、多い:4日、非常に多い:2日

花粉飛散のランク基準(平方cm/日)は、

少ない 0~9 個・やや多い 10~29個・多い 30~49個・非常に多い 50個以上です。」

鹿児島市のデータ(比較)

 平成27年実測値:765個

 平成28年実測値;562個(*ただし4/1までのデータ集計です)

 *今年は、シーズン前に報告された花粉の飛散予測で、予測値が1653個でしたので、大幅に予想より少なかったと思われます。花粉症で毎年苦労されている方は、今シーズンは比較的症状が楽だったのではないでしょうか? ちなみにシーズンで合計2000個以上であれば、かなり強い症状を引き起こすといわれております。

 今回初めての試みでしたが、とても役に立つデータが記録できた感じております。来年も依頼があればぜひ行いたいと思います。

 

「ななつ星が、ここ薩摩川内に・・・」

 JR九州のクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」は、今年4月から3泊4日コースの運行ルートが一部変更され、肥薩おれんじ鉄道を通る新たなルートでの運行が始まりました。毎週木曜日に川内駅に16:21着で、あの「ななつ星 in 九州」が来るのです。今回の目玉は、肥薩おれんじ鉄道の薩摩高城(さつまたき)駅(薩摩川内市です!)に30分ほど停車(16:52-17:17)します(した)。市街地から少し離れた田舎の無人駅ですが、地域の方々が1年がかりで駅周辺を整備されました。駅からすぐの浜辺までの散策ができ、薩摩川内の美しい自然を味わうことができます。初日の4月7日は、あいにくのお天気でしたが、ここで地元マルシェの出店による地元特産品等の提供、季節の花や地元住民、さらに岩切市長も加わって、横断幕や手旗・のぼり旗によるお出迎えなどのイベントが行われました。肥薩おれんじ鉄道は海沿いを走る場所が所どころにあり、特に東シナ海の夕日が車窓から見えるところがとても素敵です。

おれんじ1 おれんじ2 おれんじ3 おれんじ車窓

 第2回目の4月14日、お天気は晴れ、最高の景色だったはずです。薩摩高城駅に降りた乗客は素晴らしい景色、さらに車窓からは東シナ海の夕日を眺めながらの夕食など、旅の思い出にされたことでしょう。この日は八代駅に22:15到着し停泊予定でしたが、21時26分あの地震が起こったのです。ここ薩摩川内でも震度4。自宅の2階におりましたが、直前に緊急地震速報が鳴り響き、その後、かなりの揺れがきたときはさすがに慌てました。この時ななつ星は八代市(震度5弱)の肥後二見駅(熊本市から約50km南の位置)緊急停車中、そのまま夜を明かして翌朝になんとか八代駅までたどり着いたとのこと。ななつ星の乗客は幸い無事でななつ星で朝まで待機し、翌朝バスで博多に戻られたとのことです。おそらく、ななつ星クルーをはじめ、JR九州関係者の適切な乗客への誘導や応対がなされたのでしょう。この後のことは、みなさまご存知の通りです。熊本地震により、熊本・大分に甚大な被害が起こりました。

 5月7日から、ななつ星は運行を再開しました。豊肥本線不通の為、一部ルートを変更し豊肥本線(阿蘇を通るルート)不通の為、一部ルートを変更しました。ここ薩摩川内市も通過しますが、3泊4日のコースの最終日に鹿児島中央(3:20発)から博多(17:31着)までのルートのなかの通過点にしか過ぎません。川内駅には早朝4:27着4:32発で、あの薩摩高城駅には停車しません。この辺りを通過するのが早朝ですので、乗客にあの東シナ海の美しい夕日をお見せすることはできません。地元住民としてはとても残念ですが、被災された方々のことを想うと複雑な思いです。http://www.cruisetrain-sevenstars.jp/

 地震後止まっていた九州新幹線は、4/20部分運転開始、4/27には全線開通しました。被災地の復旧・復興を願う「元気に!九州」ラッピングトレインを4/28から運行開始しました。車体に「元気に!九州」の文字を書いた列車を九州各線で走らせ被災地にエールを贈っております。九州新幹線では、鹿児島中央-博多間の800系で6/30まで運転されます。新幹線ラッピング

 今回の地震により被害を受けられた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。いまだ余震が収まっておらず(5/8現在)、多大なご苦労があるかとは存じますが、1日も早い復旧を祈念申し上げます。「元気に!九州」。くまモン